イタチという名前についてあまり考えたこともなどない人も多いでしょう?
普段、とうぜんのように呼んでいるイタチの名前の由来や英語での意味などにも少し触れておきましょう。
イタチの名前の由来
イタチとは食肉ネコ目、イタチ科の哺乳類で、賢く獰猛です。体長は50㎝程度で細く長い体と尾っぽを持っています。
夜行性で鳥、爬虫類、両生類、魚、果物、穀類など何でも食べる雑食動物でもあります。
イタチの名前の由来は、好物の魚を捉えるのが上手くすぐに食べつくしてしまうため「ウオタチ(魚絶ち)」が変化したとされるもの、体毛が赤く立ち上がった姿が炎が火柱に見えることから「ヒタチ(火立ち)」といわれた説があります。
また、獲物を捕らえるときに息をしないで近づく「イキタチ(息絶ち)」といわれたこと、敵に襲われたとき屁を放ち逃げることから「イタヘハナチ(苦痛屁放)」と言われた説もあるそうです。
他には、グンと背伸びをして周りの状況を偵察する立つに軽く弾みをあらわす接続語である「い」をつけて「いったち」が変化したものだとも言われています。
どれも諸説のため断定はできませんが、一番有力な名前の由来は体毛が火柱に見えてヒタチ(火立ち)が変化しイタチになったものと、偵察するとき立ち上がった‘いったち’が変化し現在のイタチになったという説が有力だと言われています。
イタチは英語では「ずるい」という理由
イタチは英語ではちょっとかわいそうな言い方をされています。
イタチを英語ではweasel(ウィーズル)と読み「ずるいやつ」という意味です。
海外では嫌われ者のイタチ。イタチは逃げ足が速く、油断させておいてスルっと逃げてしまうため、狡猾な人のたとえでも使われたりします。
日本では昔、妖怪扱いされていたイタチ
英語圏だけではありません。実は日本でも昔はイタチは「カマイタチ」と呼ばれ人間の体をカマで切り付けたように傷つけるイタチの妖怪がいたと言われていました。
また、悪いことや、悪い人のたとえなどにもイタチという言葉は使われていたのです。
例えば、堂々巡りで、はかどらないことをイタチごっこ、追い詰められたときの最後のあがきをイタチの最後っ屁、イタチが目の前を通ると不吉なことが起こると言われたイタチの道きりなどです。
何かしらイタチは忌み嫌われていたようですね。
まとめ
イタチの語源はさまざまな諸説が言われていますが、風貌からのものや行動などからイタチという言葉が出来上がったようです。
でも、英語圏ではズル賢いという意味合いの呼び名が付けられていたり、日本でも悪いことや悪い人の例えに使われることが多いようです。なんだか、イタチにとっては可哀想な気がしますよね。